歯の治療後もメンテナンスが必要な理由|定期検診で歯を守ろう
「虫歯の治療が終わったから、もう歯医者に行かなくていい」「痛みがないから大丈夫」——そう思っていませんか?
実は、治療が終わってからが本当のスタートです。せっかく治療した歯を長持ちさせ、新たな虫歯や歯周病を防ぐためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
この記事では、二宮町のはら歯科クリニックが、治療後もメンテナンスに通い続けることの大切さをご説明します。「なぜ痛くないのに歯医者に行くの?」という疑問にお答えしながら、定期検診の内容や適切な通院頻度についてもご紹介します。
「治療が終わったら終わり」ではない理由
歯は一度削ると元に戻らない
虫歯になって削った歯は、詰め物や被せ物で補うことはできても、元の天然の歯に戻ることはありません。そして、一度治療した歯は、実は再び虫歯になりやすいのです。
詰め物や被せ物と歯の境目には、どうしても微細な隙間が生じます。その隙間から細菌が入り込み、詰め物の下で虫歯が進行することがあります。これを「二次虫歯(二次カリエス)」と呼びます。
二次虫歯は外から見えにくく、気づいたときにはかなり進行していることも少なくありません。定期的なメンテナンスで早期に発見することが重要です。
歯周病は「治った」ではなく「安定している」
歯周病の治療を受けて症状が落ち着いた方も、油断は禁物です。
歯周病は完全に「治る」というよりも、「安定した状態を維持している」と考えたほうが正確です。歯周病の原因となる細菌は口の中から完全になくなることはなく、ケアを怠ればいつでも再発する可能性があります。
特に、一度歯周病で歯を支える骨が溶けてしまうと、その骨は基本的に元には戻りません。これ以上進行させないために、継続的なメンテナンスが必要なのです。
セルフケアだけでは限界がある
「毎日ちゃんと歯磨きしているから大丈夫」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。もちろん、毎日のセルフケアはとても大切です。
しかし、どんなに丁寧に磨いても、歯ブラシだけでは歯垢の約60%しか落とせないと言われています。歯と歯の間や、歯と歯ぐきの境目、奥歯の裏側など、磨き残しやすい場所はどうしてもあります。
また、歯垢が固まってできた歯石は、歯ブラシでは落とすことができません。歯石は表面がザラザラしているため、さらに歯垢がつきやすくなり、虫歯や歯周病のリスクを高めます。
歯科医院でのプロフェッショナルケアで、セルフケアでは落としきれない汚れを定期的に除去することが大切です。
定期メンテナンスで行うこと
歯科医院でのメンテナンスでは、具体的にどのようなことを行うのでしょうか。
お口の中のチェック
まず、歯科医師や歯科衛生士がお口の中を丁寧にチェックします。
虫歯がないか、歯周病が進行していないか、詰め物や被せ物に問題がないか、噛み合わせに変化がないかなど、さまざまな角度から確認します。
初期の虫歯や歯周病は自覚症状がほとんどありません。定期的にチェックを受けることで、自分では気づけない問題を早期に発見できます。
歯石の除去(スケーリング)
専用の器具を使って、歯の表面や歯周ポケットにたまった歯石を除去します。
歯石は一度ついてしまうと歯ブラシでは落とせないため、歯科医院で専用の器具を使って取り除く必要があります。歯石を除去することで、歯周病の進行を防ぎ、口臭の改善にもつながります。
歯のクリーニング(PMTC)
PMTCとは、Professional Mechanical Tooth Cleaningの略で、歯科衛生士が専用の機器と研磨剤を使って行う歯のクリーニングです。
歯の表面についた着色汚れ(ステイン)や、歯ブラシでは落としにくいバイオフィルム(細菌の膜)を除去します。クリーニング後は歯の表面がツルツルになり、汚れがつきにくくなります。
ブラッシング指導
磨き残しがある部分や、磨き方の癖などをチェックし、一人ひとりに合った歯磨きの方法をアドバイスします。
お口の状態は年齢や生活習慣によって変化します。「昔教わった磨き方」が今の自分に合っているとは限りません。定期的に指導を受けることで、セルフケアの質を向上させることができます。
フッ素塗布
希望される方には、歯の表面にフッ素を塗布します。
フッ素には歯のエナメル質を強化し、虫歯になりにくくする効果があります。特に虫歯リスクの高い方にはおすすめです。
定期メンテナンスのメリット
早期発見・早期治療ができる
定期的にチェックを受けていれば、虫歯や歯周病を初期段階で発見できます。
初期の虫歯であれば、削らずに経過観察で済むこともあります。歯周病も、早い段階で対処すれば重症化を防げます。
「痛くなってから行く」のでは、すでに症状が進行していることが多く、治療も大がかりになりがちです。
治療の回数と費用を抑えられる
早期発見・早期治療ができれば、治療にかかる時間も費用も抑えられます。
たとえば、初期の虫歯なら1回の治療で済むことが多いですが、進行した虫歯は神経の治療が必要になり、何度も通院しなければなりません。
「定期検診にお金がかかる」と思われるかもしれませんが、長い目で見れば、定期的にメンテナンスを受けるほうが、トータルの治療費は少なくなることが多いのです。
歯を長く残せる
日本人が歯を失う原因の第1位は歯周病、第2位は虫歯です。
定期的なメンテナンスで虫歯と歯周病を予防することは、将来にわたって自分の歯を残すことにつながります。
80歳で20本以上の歯を残そうという「8020運動」がありますが、達成している方の多くは、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けています。
全身の健康を守る
近年、歯周病と全身の健康との関連が明らかになってきています。
歯周病菌が血流に乗って全身をめぐることで、糖尿病の悪化、心臓病、脳卒中、誤嚥性肺炎などのリスクが高まることがわかっています。また、妊娠中の歯周病は早産や低体重児出産のリスクを高めるとも言われています。
お口の健康を守ることは、全身の健康を守ることにもつながるのです。
お口がスッキリして気持ちいい
メンテナンスを受けた後は、お口の中がとてもスッキリします。
歯の表面がツルツルになり、口臭も軽減されます。この爽快感を味わうと、「また来よう」という気持ちになる方も多いです。
メンテナンスの頻度はどのくらい?
では、どのくらいの頻度でメンテナンスに通えばよいのでしょうか。
一般的には、1〜6ヶ月ごとの定期検診をおすすめしています。ただし、お口の状態によって適切な頻度は異なります。
1ヶ月に1回をおすすめする方
- 歯周病の治療を受けている方
- 歯並びが悪く磨きにくい方
- 喫煙習慣のある方
- 糖尿病などの持病がある方
6ヶ月に1回で良い方
- お口の状態が安定している方
- セルフケアがしっかりできている方
- 虫歯や歯周病のリスクが低い方
最初は1ヶ月ごとに通い、状態が安定してきたら間隔を延ばすというケースもあります。ご自身に合った頻度については、歯科医師・歯科衛生士にご相談ください。
「痛くないのに歯医者に行く」という発想の転換
日本では、「歯が痛くなったら歯医者に行く」という方がまだまだ多いのが現状です。
しかし、歯科先進国と呼ばれるスウェーデンやフィンランドでは、「痛くなる前に歯医者に行く」のが当たり前です。その結果、80歳時点での平均残存歯数は、日本よりもはるかに多いというデータがあります。
「痛くなってから治療する」から「痛くならないように予防する」へ。この発想の転換が、将来のお口の健康を大きく左右します。
当院のメンテナンスについて
はら歯科クリニックでは、「予防を重視」をモットーに、定期検診・メンテナンスに力を入れています。
歯科衛生士が常駐しており、患者さまお一人おひとりのお口の状態に合わせた丁寧なクリーニングとブラッシング指導を行っています。
「治療が終わったら終わり」ではなく、「治療が終わってからが本当のスタート」。そんな気持ちで、皆さまのお口の健康を長くサポートしていきたいと考えています。
まとめ
治療が終わった後も、定期的なメンテナンスに通うことには多くのメリットがあります。
- 二次虫歯や歯周病の再発を防げる
- 自分では落とせない歯石や汚れを除去できる
- 早期発見・早期治療で負担を軽減できる
- 長い目で見ると治療費を抑えられる
- 歯を長く残し、全身の健康にもつながる
「痛くないから大丈夫」ではなく、「痛くないうちに行く」ことが、将来の自分の歯を守る一番の方法です。
二宮町のはら歯科クリニックでは、3〜6ヶ月ごとの定期検診をおすすめしています。治療が終わった方も、しばらく歯医者に行っていない方も、ぜひ一度メンテナンスにいらしてください。
皆さまの大切な歯を、一緒に守っていきましょう。
